シールド(ケーブル)はベースと密接な関係があるとても大事な道具。
どうせなら良い音が出るものを選んで使いたい、と考えるでしょう。しかし、いざベース用にシールドを購入しようと思いお店に行っても、ずらりと並べられているのを見て「どれがいいの…?」と迷って決められないことも度々ありますよね?
楽器を始めてからまだ間もない方であれば、余計そうなってしまうはずです。
そんな経験をお持ちの皆さんのために、ベース用シールドの情報をぎゅっと集めました。選び方から人気商品のランキングまで、一挙ご紹介します。ぜひ最後まで読んでください!
ベース用シールドの選び方
まず初めに、ベース用シールドの選び方を把握しておきましょう。どのようにして選んでいくか、ポイントを掴んでおけば自分に合う一本に出会えます。
ベースシールドによって音色が違う
シールドは、ベースの信号をアンプに伝えるのになくてはならない「つなぎ目」であり「橋渡し役」。選ぶ上で一番大切なのは、「好きだと思う音が出るかどうか」です。
良いシールドは「音が太い」
ベースは主に低音を鳴らす楽器で、「音が太い」ものが大抵楽に扱えます。通販サイトなどでのシールドのレビューは、ギターにつないで使った上での感想が多く見られますが、それに関しても「音が太い」というのがキーワードとなっている印象でした。
ただし、スラップを多く使うベーシストは太さの中にも高音の“キレ”を出すことが必須。そのバランス配分も欠かさず考えておきましょう。
どれが良いか迷うなら定番のシールドがおすすめ!
「自分好みの音」を持つのが大事とはいえ、初心者や中級者ではなかなか判断しにくいことです。そんな時は、「超定番」のシールドが良いですよ。
「定番」と呼ばれるCANAREやBELDENのシールドは、楽器本来の音をスッとそのまま鳴らせるのが持ち味です。その音を最初に聴き「もう少し重い音」とか、あるいは「もうちょっとキレが欲しい」といったように比較すると、曖昧だった自分の好きな音のイメージが明確になります。
なお、モンスターケーブルの「Monster Bass(M BASS2)」など、「ベース用」を前面に出しているシールドが一部出回っており、知っている方・気になる方も多いことと思います。
それらはやはりベースの低音を出すのに長けていますが、音のクセが強く出る傾向にあります。「自分好みの音」が分かるようになったタイミングでベース用シールドを選んでも問題ありません。
エフェクターを多用するならシールドの柔軟性を気にしよう!
エフェクターをいくつも使う人ならば、シールドの柔軟性も忘れずチェックしたいところです。
というのも、硬いものだと、エフェクター同士をつなぐ際必要ないほど長いパッチケーブルを使うはめになる上、エフェクターボードの中で妨げになってしまうかもしれないのです。そのため、柔軟性に欠けたパッチケーブルで無理矢理接続する行為は、断線につながるおそれがあります。
エフェクターはチューナーとプリアンプのみ、といった簡単な構成であれば気にしなくても特に問題ないですが、念のため確認しておきましょう。
シールドは同一ブランドでまとめるのが無難
エフェクター同士をつなぐパッチケーブルなどは、ひとまず安いものを選びがち。しかしそれは、せっかく良いシールドを使うのにも関わらずとてももったいないことなんです。
ベースから出た信号をロスもノイズもなくアンプに伝えるのがシールドの仕事。だめなシールドが元で減衰した信号は、それから良質なシールドを使っても元には戻りません。
なので、シールドを購入する際には、ベースからアンプまで機材を一式取り揃えなくてはいけません。高いケーブルにすれば、パッチケーブルなどもそれに併せて相応のお金がかかります。この点を考慮して選ぶことも大切です。
ベース用シールドのおすすめ人気ランキングBEST10
続いて、人気のベース用シールドを具体的にご紹介していきます。特徴も載せているので、是非とも参考にしてください。
CUSTOM AUDIO JAPAN – KLOTZ Master’s Choice MC B I-L
4,408円 (税込)
CUSTOM AUDIO JAPANがベース用に生み出した一本
「エフェクトループ」や「パワーサプライ」など、より良い音を追求するプロの現場でよく使われるCUSTOM AUDIO JAPANのアイテム。そんな音にこだわる同社がベース用に開発したシールドがこちら。ベース用シールドというと、違和感があるほど太い音を出すものも多々ありますが、こちらはとにかく素の音を良い状態のまま出すことができます。
長さ | 3m |
プラグ | S×L |
Providence – LE501 S/L BK
2,198円 (税込)
一躍人気となったProvidence
音に関しては並々ならぬ熱を注ぐプロの間で注目され、人気ブランドとなったProvidence。その入門的シールドが、こちらの「LE501」です。楽器本来の音を出すことを目指す同社の製品とあって、まさしく楽器の持つ潜在能力を最大限に発揮してくれます。ケーブルもとてもしなやかで、取り回しが楽にできるのもおすすめポイントです。
長さ | 3m |
プラグ | S×L |
VOX – VBC-13
2,680円 (税込)
VOXが作った渋いシールド
アンプで有名なVOXは、最近アンプ周辺で用いる製品にも力を入れています。そのうちの一つがこちらのシールド。ベース用に開発され、しっかりしたファットな(肉厚、重厚な)音がその特徴です。ブランドロゴも渋い雰囲気を演出してくれています。ケーブルは硬めなので、エフェクターを多用する人はその点も確認してください。
長さ | 4m |
プラグ | S×L |
Xotic – XP-MS003-SS
2,678円 (税込)
自作派から高評価のモガミ2524を使用
日本が世界に誇るケーブルメーカー、モガミ。シールドケーブルを自作する人々がこぞって使っている製品が揃っています。また、自作をためらう人のために、ギターシールドとしてこういった形式で販売するメーカーもパラパラと見られます。素直で良い音を鳴らしてくれます。
長さ | 3m |
プラグ | S×L |
CUSTOM AUDIO JAPAN – IL-3M
2,733円 (税込)
CUSTOM AUDIO JAPANの「定番」!
CUSTOM AUDIO JAPANのシールドが6位にもランクイン。他にはない特徴でプロミュージシャン御用達のブランドですが、その「定番」シールドがこちらの「IL-3M」。音に対する評価は、「とにかく抜けが良い」。弾いた瞬間、飛び出すようにバァンと音が鳴り響きます。プロの現場での使用を想定して製作された商品なので、耐久性もばっちり備わっています。
長さ | 3m |
プラグ | S×L |
Donner – ギター/ベース用ケーブル SL型
1,788円 (税込)
生地編みをプラスして高級感ある見た目に
シールドはゴムの被膜が表面に出ているのが普通ですが、加えてそれに生地編みを重ねたのがこちらの商品。少し変えただけで、不思議と高級品のように見えます。こうすることで、ゴム被膜のみのものよりも摩擦に強くなります。また、黒一色のシールドだとどれが自分のものか分からず混乱することがありますが、これならすぐに見分けられるかと思います。
長さ | 3m |
プラグ | S×L |
NEUMA – プロフェッショナルケーブル
980円 (税込)
赤と黒のカラーリングが渋い
5位に続いて、生地編みで覆われたシールドがもう一本。こちらは赤と黒の配色で、他とは違う見た目の一本です。ベースはあまり目立たず陰で支えているような楽器ですが、見た目くらいはクールに決めても良い気がします。音に関してはこれといった特徴はなく、「この価格帯ならこんなもんかな」という印象です。
長さ | 3m |
プラグ | S×L |
BELDEN – #8412
3,570円 (税込)
ちょっと良いものを使うならまずはココから
CANAREのシールドなど、いくつか「超定番」と呼ばれているものがあります。BELDENの「#8412」もその一つ。そもそもBELDENはプロ用ケーブルのメーカー大手なので、シールド作りは得意分野です。その質はやはりというべきかとても高く、世界中で「定番」として愛されています。
ベースに使った際の音のイメージは、とにかくファット。これを使えば、安いシールドとの違いが分かる音をきっと楽しめることでしょう。少し高めのシールドを使おうと思ったならば、こちらのシールドを最初に試してみてください。唯一の欠点は、本体が若干硬めなこと。もし「#8412」を使うのであれば、長めのパッチケーブルを準備しましょう。
長さ | 3m |
プラグ | S×L |
VOX – VGS-30
790円 (税込)
とりあえず安いシールドが欲しいなら
ベースはシールドがないと音を鳴らせません。安くてもいいから一本欲しい、というのであればこちらの「VGS-30」がいいですよ。比較的手頃な値段でありながら、そこそこしっかりした音を楽しめます。この価格帯のシールドの中では使える一本です。
残念ながら高級シールドの質には及ばないものの、シールドとしての役割を十分持ち合わせています。万が一に備えてサブのシールドとして持っておくのも良いと思います。
長さ | 3m |
プラグ | S×L |
CANARE – PROFESSIONAL CABLE G03
1,650円 (税込)
「超定番」のシールドといえばやはりコレ!
世の中には多くのシールドがありますが、これまで紹介してきたブランドと共に愛されているのがCANAREです。そもそも、CANAREはシールド以外にも様々なケーブルを作っている専門メーカー。テレビ番組の撮影現場などプロが働く現場でも多く使われています。
そこで察した方もいるかもしれませんが、とにかくしっかり丁寧に作られているのが特徴です。音のイメージはとにかく素直。ベース本来のサウンドをそのまま聴かせてくれます。それに加え、とても手が届かないほど高価ではないという良心的な値段も人気の秘密。「超定番」として使われるのには、やはりそれに見合うワケがあるのです。
長さ | 3m |
プラグ | S×S |
シールドを長持ちさせるために注意すべき点
雑に扱わないようにしよう
シールドに限らず形あるものは使っていればいずれ壊れますが、できる限り長持ちさせたいですよね。それには日頃の扱い方が深く関係してきます。
大事なことは二つ。一つは、しっかりプラグ部分を持って抜き差しすること。ケーブル部分を掴んで引くのはNGです。
もう一つは、持ち運びや収納の際には「8の字巻き」でしっかり束ねること。絡まったり余計な力がかかったりしないため、断線の危険がグンと減ります。
この二つを守って続ければ、シールドの寿命はより長く延びます。
断線しても自分で直せる場合も!
ある日突然、ベースの音が切れるように聴こえてきたら、シールド断線の可能性があります。断線したシールドは捨てたほうがいいのか?いえ、実はそうでもありません。実は、大体の断線は自分でもリペアできるんです。
シールドで断線起こりやすいのはプラグの近くです。演奏中、どちらかのプラグ付近を触ってみて、ガリガリと音が聞こえたならばそこが大元。そちら側のシールドをほんの少し切断し、新しいプラグ(通販サイトなどで購入可)と替えればすぐ元通りになります。
この時、はんだ付けをする必要があります。これはそんなに大変な作業ではありません。また、はんだごてを持っていない人も多いと思いますが、とんでもなく高額な道具というわけではありません。この際買っておくとよいでしょう。
はんだごてがあれば、シールドの修理のほかにもベース周りでよく起こるさほど大したことない断線も簡単に修理できるようになりますよ。
まとめ
ベース用シールドについて選び方のポイント・おすすめの10本を紹介してきましたが、気になるものはありましたか?
「たかがシールド」、と軽く見たらだめですよ。たった1本の違いによって、音は驚くほどに変化します。
「ベースの音がちょっとしっくりこないと思い、シールドを替えたところ解決した」というのもよくあること。
せっかくなので、これを機にお気に入りの1本を手に入れて、ベースライフをより良いものに変化させていってください。